「ねる会議」は、 宮下公園で寝ることをきっかけに、2017年初頭から、野宿者としての生活や人権を守り、たたかいとるために、渋谷・新宿などで野宿者を中心に活動しています。
「ねる」場所を守る作戦や考えを「ねる」ための会議、が団体名の由来です。
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2026年10月9日金曜日
『ルポ路上生活』への抗議声明
2026年8月1日土曜日
『ルポ 路上メシ』 双葉社謝罪文に対する、ねる会議の見解
2025年11月、國友公司著『ルポ路上メシ』が双葉社から出版されました。わたしたちは、同書が野宿者に対する重大な差別・人権侵害であると考え、2026年5月1日、抗議声明を公表しました。抗議声明に対して、5月10日までに、47団体、804名の方からの賛同が集まりました。
わたしたちは、5月13日に出版元である双葉社に抗議を申し入れ、同日および6月9日に話し合いをおこないました。話し合いでは、抗議の内容について詳しく説明し、炊き出し利用者や支援団体から寄せられた抗議のメッセージを伝え、同書の販売を続けてほしくないこと、回収をしてほしいことを訴えました。その後も、双葉社とのあいだでメールのやりとりをおこないました。
一連のやりとりを受けて双葉社は、7月16日に下記の二文書(以下あわせて、謝罪文)を公表し、また同書を回収すること、電子書籍、オーディオブックを配信停止することを明らかにしました。
謝罪文で双葉社は、わたしたちが抗議声明で指摘した4つの問題点について、おおむね認めました。また、図書館に対しても回収要請を行うことを約束し、再発防止のための体制をつくることも表明しました。出版社がこのように対応したことは、今後のためにも意義のあることだととらえています。
しかしながら、わたしたちが抗議声明および2回の話し合いにおいて訴えた点のいくつかを謝罪文は認めませんでした。
以下では、謝罪文が何を認めていて、どの点で不十分なのか、わたしたちの見解を述べます。
差別・人権侵害は表現の問題にとどまらない
謝罪文は、同書の「表現が差別的」であること、同書が差別を「強化・助長する危険」があることは認めました。また、一般論として「差別は許されない」ともしました。しかしながら、同書は特定の表現や描写のみならず、取材・執筆・出版のそれぞれの段階で、野宿者・生活困窮者を差別しているとわたしたちは考えています。このことは、双葉社との話し合いの中でくりかえし伝えてきたことです。残念ながら、双葉社はこの点について正面から認めるにいたりませんでした。
抗議声明でも述べたとおり、著者は同書のために、立場と目的を偽って炊き出し利用者に近づき、その親切心を利用して情報を集め、居場所などのプライベートな情報も含めて、娯楽的な読み物として執筆しました。著者、編集者は、記事を書いたことも、出版することも、取材対象者に知らせませんでした。これは、野宿者・生活困窮者に対する人権侵害です。そして、通常の取材対象者に対しては行わない、するべきではないことを、野宿者・生活困窮者に対してならやってもよいと考え、行うのは、差別にほかなりません。
わたしたちとの話し合いを経て、謝罪文が「本書において、こうした取材方法を取るべきではありませんでした」と認めるに至ったことは重要ですが、本質的なところで認識不足があると思います。
また、謝罪文は、居場所、寝場所をさらしたことについて、「人権に関する問題」とあいまいに触れているものの、同書の取材と出版において野宿者・生活困窮者の人権を侵害したことを明言しませんでした。
「無自覚」を主張することの問題
謝罪文は、同書の諸問題の本質として、國友氏、双葉社の「無自覚な偏見や無自覚な特権性」がある、としています。「無自覚な偏見」とは、偏見があったことを認めつつも、それが意図的ではなかったかのようにその責任をあいまいにする表現です。しかし、國友氏は『ルポ西成』(2018、彩図社)や『ルポ路上生活』(2021、KADOKAWA)でも同様に、特定の地域、属性の人々を侮蔑的な視点から見下し、揶揄しています。これらのことは、そのような場所や人々をことさらに危ないもの・奇異なものとして描くことによって読者の関心を引き、また、それらから著者が距離を置くことによって読者に高みの見物をさせるという執筆手法にも由来しています。國友氏が、みずからの手法に無自覚だったとは考えがたく、双葉社もまた問題性を客観的に認識しうる立場にありました。
取材対象者の気持ちの問題にせばめないでほしい
謝罪文は、個人の特定、炊き出しの場に不安などを与えたこと、寝場所の特定、支援活動の妨害とならんで、「心を傷つけてしまった」こと、「精神的苦痛を与えた」ことについて、くりかえし反省を表明し、謝罪しています。もちろん、悔しい思いをしたり、怒っている人がいることは事実です。しかしながら私たちが問うているのは、國友氏と双葉社が取材・執筆・出版において、差別と人権侵害をおこなったことです。
謝罪文は、「野宿者・生活困窮者の(略)困難に対して寄り添い、心の目線を合わせる姿勢が欠けてい」たと述べていますが、わたしたちは、それ以前のこととして、野宿者・生活困窮者に対してなら人として当然の権利をふみにじっても構わない、とする差別をやめてほしいと考えています。
さいごに
今回、『ルポ路上メシ』の問題性についてわたしたちは声をあげ、一定の成果と社会的合意が得られました。
ただし、野宿者・生活困窮者の日常に立場を偽って入り込み、助け合いの関係や支援を取材のために利用し、私的な会話や行為を揶揄・冷笑するよう書かれたルポが、本として出版され広められたことの影響は、謝罪、回収という対応が取られた現状でも残っています。炊き出しなどの場における疑心暗鬼の状況や、尊厳を軽んじられた影響は消えていません。著者、出版社の社会的責任は重いです。
同書に限らず、今後も、こうした著作物や表現物などが許されてはならないということを、わたしたちは示していく必要があると考えています。
2026年7月21日火曜日
ねる会議 2026・夏のカンパのお願い
2026年7月16日木曜日
『ルポ路上メシ』について、双葉社が謝罪文を公表しました
2026年6月14日日曜日
映画『見はらし世代』における音声使用について
2026年6月13日土曜日
■ 6/9(火)『ルポ 路上メシ』について双葉社との二度目の話し合い
2026年5月28日木曜日
【遅めのメーデー】5月21日 東京都産労局と交渉を行いました
2026年5月15日金曜日
5/13(水)『ルポ 路上メシ』への抗議を双葉社に申し入れました
2026年5月11日月曜日
『ルポ 路上メシ』抗議に多くの賛同をありがとうございます(5月10日現在)
2026年5月1日金曜日
『ルポ 路上メシ』に抗議します。ご賛同をお願いします。
反五輪の会
+ 非公開の方1名
2026年3月31日火曜日
映画『みはらし世代』での音声の使用について
私たちはこの映画での音声の利用を許諾していません。音声の利用
このような音声の利用について、映画の配給会社である株式会社シ
2026年3月31日 ねる会議
2025年12月23日火曜日
年越しねる会議2025−2026 FREE HOT WATER & TENT-STAY GATHERING2025−2026
ねる会議活動報告集「おいも2025」完成!
2025年12月4日木曜日
年越しへ向けてカンパのお願い
2025年7月11日金曜日
【新宿・野宿者排除】7月9日 三建に申入書を提出してきました!
2025年7月6日日曜日
■ 【新宿・野宿者排除】7月3日 三建は現場に来なかった!私たちとの話し合いを拒否
2025年7月3日木曜日
福祉は野宿者排除の下請けではない
この間の新宿の都道において、東京都福祉局や新宿区福祉事務所、新宿区から福祉事業を受託するNPOが、 排除作業を実行する建設局に帯同して現場を訪れている。 当事者から聞いた話では6月4日警告書貼付の際には3者、わたしたちが現認したところ6月18日排除には3者、 6月25日排除では東京都福祉局(ほか、 所属を明らかにしようとしない福祉関係者)が現場に現れている。 わたしたちが6月10日に現場を訪れた際、都区の事業である自立支援センターの職員がバンを乗り付けてウロ ウロとしていた。4日以降、 毎日のように来ているとのことだった。 さらに、わたしたちが6月16日、工事内容の説明を求めて東京都建設局第三建設事務所(以下、 三建)・新宿工区の事務所を訪問した際、 東京都福祉局自立支援担当2名が同席していたのに驚いた。 建設局から呼ばれて来たとの話だった。工事内容の説明の席に、 お門違いな福祉局。わたしたちは、 新宿での福祉の有様に強い疑念を感じた。 6月18日は、長期に渡り他の場所に移動しなければならない、同地に戻れる保障もないため、 荷物や小屋を残していかざるを得なかった人たちの物件が路上にあ った。三建職員の指示のもと、 物件を業者が産廃の車に投げ込むなか、 ただ突っ立って福祉職がそれを見ている。三建の横暴な態度ゆえ、現場には、 はっきりと抵抗の意思を示している野宿者を除けば、 ほとんど当事者はいない。建設局から東京都福祉局が呼ばれ、 福祉局から新宿区福祉事務所が呼ばれ、 新宿福祉からNPOが呼ばれたらしい。 現場で立ち会っている新宿福祉事務所職員に、 これを排除だと思わないのか?と聞いたところ、「 排除ではないとは言えない」との答え。それならば、 何のために福祉は来ているのか?と問うと「 困っている方がいると思って」との答え。 困らせている原因をつくっているのは建設局ではないか、 追い出しには協力できないとなぜ同行を拒否できないのか、 と言うと黙ってしまった。
生活保護を含め福祉制度は、本人の希望するタイミングで希望する内容を自由意思で選択するも のだ。 そのため基本的には福祉窓口に出向いて申請するものとなっている。 福祉職員が制度について野宿者に周知するためアウトリーチするこ とは時に必要だろう。しかし、それを( 今まさに追い出しをしている、あるいは、 追い出しの意図を秘めている)部局の職員と一緒に行うのは、 本人の自由意志の尊重という福祉の根幹をないがしろにすることだ 。本人の意思を無視し心身ともに追い込む「野宿者排除」 は福祉とは相いれないと拒否することで、 福祉は自分たちの職域を堅持すべきだ。それが、 様々な困窮状態にある人たちと信頼関係を築きながら働いている、 福祉の現場の人たちの日々の努力を守ることにもなる。 排除に福祉が協力するというのは、 そのような努力を水泡に帰させることに他ならない。
昨日(7月2日)、新宿区福祉事務所に確認したところ、6月25日には新宿福祉事務所( および新宿から事業を受託しているNPO) は建設局に帯同するのを取りやめにしていたとのことだ。 実際の相談業務に支障となるとも言っていた。 適切な判断として評価したい。私たちは、私たちにもっとも身近にある行政機関として、福祉は信頼できるものであってほしいと願っている。 東京都福祉局に対し、野宿者排除に協力するのを今すぐやめるよう要請する。 抗議先東京都福祉局自立支援担当(ホームレス対策担当)03-5320-4098