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2019年6月6日木曜日

6月5日抗議行動の報告

第二第三仮庁舎解体工事の着工日である6月5日。
6月2日に続く新たな排除を懸念して、私たちは朝早くから美竹公園に集まった。
第一仮庁舎(現在は第二美竹分庁舎)の3階から、こちらを監視している人影が見える。6月2日も指令本部になっていたらしい部屋だ。
野宿者排除をやめろ!」「高みの見物をやめろ!」など抗議の声をあげた。
そして、排除の詳細、不当逮捕の様子、声明などのスビーチを行い、3日前の排除がひどいものであったことを浮き彫りにした。
美竹公園の仮囲い設置を本日はしないことを見極めて、私たちは新庁舎へ抗議に向かった。
区長室や総務課がある9Fは他のフロアと違い、インターフォンにより来意を認められた者しかドアが開かない。特定の人しか窓口にさえ寄せ付けない、こんな役所は見たことがない。見かけはガラス張りだが、実際は閉鎖的かつ差別的な渋谷区を象徴した設計だ。
ドアの前には警備員が張り付き、その間を縫うようにして石井課長(総務・庁舎管理)がエレベーターホールに出てきた。
まずは、総責任者としての長谷部区長を呼ぶように要求。
しかし、長谷部区長はおろか、山中危機管理対策部長や田山保険相談所長ら、2日排除の指揮をとり不当逮捕の要因を作った者たちも出そうとしない。今回の排除は渋谷区全庁をあげたものであることは、2日の体制をみても明らかだ。日曜にも関わらず、生活福祉課長やマスタープラン担当課長も現場に詰めていた。
私たちは、5月だけでも石井課長らと9日・15日・21日・28日と4回も正式に話し合いを行ってきた。しかし、6月2日に仮庁舎敷地を閉鎖し荷物を撤去するとは石井課長は一言も話していない。「自主的に荷物の移動をすることを信じています」と言うばかりだった。
では、一体、あれほど大量の警備員をいつ発注し、警察の警備要請をいつ行なったのか?
追及に対して、石井課長は、当日に要請しました、当日決めましたと答えた。当日の要請で、朝8時から警備員がくるなんてことはあるのか? しかし、これには仕掛けがある。2017年の宮下公園封鎖の時にも、2か月前に警備員を契約し、好きなタイミングで実働させるようにしていたのだ。石井課長、そして、いつの間にか後ろに控えていた実務を担当する係長に契約をした時期のことを改めて尋ねると、ひたすら沈黙。何度聞いても答えようとしない。警備員を契約したのが工事業者か渋谷区かも答えようとしない。警察への要請時期についても答えない。私たちを欺き、ばれそうになると黙る。渋谷区の役人の言う「話し合い」とは不誠実さを披露する場のようだ。
6月2日に野宿者の荷物を撤去(移動)した理由を問うと「荷物が置いてあると工事で汚れたりするので、そういうことがないようにしたわけです」。それを自主的な移動だと思っているのかと問うと、「きちっと自主的に荷物を移動してもらうために、区がやったわけです」と驚くべき詭弁を弄した。行政が勝手に撤去したことについて、法的根拠を問えば、またもや沈黙。
6月2日の時点ではどういう状態だと認識していたのかと問うと「福祉の支援を受けている方もいると聞いています」と石井課長。それ以外の人は?と問うと「それ以外の方はひきつづき福祉の方へ行っていただきたいというのが考えです」。では、そういう方が6月2日にいたと認識していたということですね、と聞くと、もともと寝る場所ではない、と繰り返してごまかす。
そうこうするうちに、エレベーターホールの気温はどんどん上昇。なぜか空調がないらしい。33度を超えている(外気温は最高で26度)。嫌がらせか?
石井課長の役人答弁と相まって、私たちの怒りも高まる中、声明を読み上げ長谷部区長に渡す約束をさせた。しかし、声明文の受領印を嫌がり、酷暑の中で押印するまで20分近く待たされることになった。
外に出ると、さわやかな冷気。庁舎前で、渋谷区の不当を強くマイクアピールして声明を配付した。
私たちは、渋谷区の野宿者排除も不当逮捕も絶対に許さない!

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