2015年4月26日日曜日

宮下国賠勝利集会での発言

宮下国賠勝利集会で、時間が十全に取ることが出来なかったアツミマサズミ氏の発言(原稿)をお詫びを兼ねて掲載いたします。
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宮下公園国賠の前提の話となぜ新宮下公園等整備計画が出たかについて話したいと思います。
現在の宮下公園は1966 年に完成しました。現況地盤高を約5メートル上げ1階を駐車場、2階部分を公園として使用しています。人工地盤の上に公園がのっているので耐震性に問題が あります。渋谷区もそのことは理解しており宮下公園を一時集合場所などの災害避難場所に指定してません。

次に、いつから宮下公園に野宿者 がいたのか。支援者データでなく行政側資料を使って説明します。渋谷区が都に対し『路上生活者概数調査』を年2回提出しています。保存年限の一番古いもの は2004年2月のもので宮下公園の野宿者は65人です。8月は72人。2005年2月76人、8月は69人。2006年2月66人、8月は66人、 2007年2月26人で8月は27人という具合に宮下公園に野宿者がいたことになっています。

ここで気がつくのは2006年8月と 2007年2月の間の野宿者の減少です。この主な理由は東京都が行った『ホームレス地域生活移行支援事業』によるものが大きく、渋谷区の対策の成果ではあ りません。渋谷区の政策によるものなら2008年1月26人。8月は21人と宮下公園の野宿者がほとんど減らないことに説明がつきません。しかも2009 年には宮下公園の野宿者は増加傾向になっています。渋谷区の対策が効果があるなら、こうはならないでしょう。

話を進めると、宮下公園の耐震性に問題がある。宮下公園には多数の野宿者がいた。このことから渋谷区のやるべき政策は1)宮下公園の耐震性をあげること2)宮下公園の野宿者対策を行うことの2点と考えます。

しかし渋谷区は1)はやってません。2)も不十分です。
まず1)の宮下公園の耐震性から説明します。宮下公園「整備計画」の発端は2007年9月12日に渋谷区役所内で行われた株式会社ナイキジャパンのプレゼンテーションです。11月29日に渋谷区議会で公明党広瀬議員の質問に対し桑原区長は以下のように発言しています。

(引用開始)教育問題に絡んで宮下公園のスケートボード場の整備についてのお尋ねでございました。
 現在の宮下公園には、平成十八年六月、フットサルコート二面が設置をされまして、子どもから大人まで延べ五万二千人の利用があり、特に土曜、日曜には多数の申し入れがあり抽せんで利用いただくなど、大変好評をいただいているところでございます。
  また、フットサルコートが設置されたことにより、ホームレスが減少し、にぎわいが取り戻されるなど公園本来の機能が回復しつつあると考えております。多く の若者から要望される宮下公園内のスケートボード場の整備につきましては、地域の理解を得てこれを進めていくことが必要である、このように思っております けれども、整備後の運営方法や財政負担の軽減等の課題もあり、民間活力を導入する手法を検討中でございます。可能であれば、平成二十年度開設に向けた準備 を進めてまいりたい、このように思っております。(引用終了)

この時点で民間活力を導入してスケートボード上を作るという宮下公園「整備 計画」の萌芽が見えます。その後2008年2月6日に株式会社ナイキジャパン、2月12日に株式会社Fidoから提案を受け、2008年3月にナイキジャ パンがネーミングライツ事業の候補者に選ばれます。2009年8月27日渋谷区と株式会社ナイキジャパンが『渋谷区立宮下公園ネーミングライツ基本協定 書』を締結し1)ネーミングライツの対価として年間1700万を10年間を払う。2)公園施設を渋谷区に引き渡すことが決定します。

で、 耐震はというと2008年9月に東急建設株式会社一級建築士事務所が渋谷駐車場(A-1棟、A-2棟、B-1棟、B-2棟)の耐震診断を行っています。そ の結果はA-1はX方向0.55、Y方向0.29。A-2はXYとも0.44。B-1はX方向0.46、Y方向0.25。B-2はX方向0.58、Y方向 0.32です。0.60が指標ですから宮下公園の1階部分の駐車場耐震性に問題があるということが裏付けられました。それにも関わらず、宮下公園「整備計 画」を進め、クライミングウォールやスケート場。管理事務所やエレベータなど新設し、外周フェンスとかフットサル場など改修して耐震性が強化されるので しょうか。

2)の野宿者対策に移ります。2008年8月に21人の野宿者がいました。2009年1月30人、2009年8月27人と宮下 公園「ナイキ化」計画が発表になっても野宿者の数は減ってません。野宿者が本格的に減るのは2010年の1月の14人からになります。この間に宮下公園で 何がおきたかというと2009年9月1日付渋谷区ニュースで宮下公園改修を発表し宮下公園フットサル場の貸出を禁止。同年10月には11月から宮下公園封 鎖するという文章を出します。

これ以前から宮下公園「整備計画」がありながら野宿者が減らなかったことから考えると、宮下公園の野宿者が 減少したのは宮下公園「整備工事」が迫ってきたことが大きいと考えられます。その後2010年2月に宮下公園下の渋谷川遊歩道に代替地を作ったこともあ り、2010年8月には宮下公園の野宿者は4人まで減少します。

最終的に宮下公園の野宿者がゼロになるのは2011年1月調査以降です。 その間に2010年9月9日渋谷区は株式会社セコムと約705万円で宮下公園警備契約を締結(9月24日まで)、9月10日渋谷警察署に対し「渋谷区立宮 下公園の部分閉鎖に伴う警戒警備の要請について」をし、9月15日渋谷区による宮下公園を一部閉鎖。そして9月24日に宮下公園の行政代執行。

2011 年4月30日の宮下公園リニューアルオープン以降は宮下公園夜間閉鎖して終日公園にいることができなくした。行政代執行の前の行政による自力救済で宮下公 園にいた野宿者を追っ払った後は物理的に野宿者を公園内にいられなくしたから野宿者ゼロ。野宿者追い出しの要素が濃厚であり、行政が野宿者対策と自慢でき ることとは思えません。

最後に野宿者の排除に成功しても宮下公園の耐震性問題は解消されていません。これを解決する手段として考えたのが新宮下公園等整備事業だと理解しています。

ですから、渋谷区議会で継続審議になっても再び新宮下公園整備事業は出てくると思われます。このような渋谷区を替えるのは世論の力が必要です。是非皆様の力を貸して下さい。

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