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2022年12月18日日曜日

12月14日 渋谷区立神宮通公園から、さらなる暴力的追い出し


ダイバーシティなど、きれい事を掲げる長谷部健区長が率いる渋谷区が、美竹公園につづいて、さらに暴力的な野宿者追い出しを行った。
筆舌に尽くしがたい酷さだ。

13日13時からの話し合いで、渋谷区公園課は代替地を一向に呈示しようとしなかった。美竹公園の仮囲い工事がすぐに予想されたため、同日夜、近隣の神宮通公園北側にテント住民は緊急避難した。夜中遅くまで移転作業を行い、どうにか寝床を確保した。

一夜明けた14日朝8時、美竹公園では、まちづくり推進部参事・米山淳一などが陣頭指揮をとり、付近歩道をフェンス封鎖、ブルーシートで公園内を目隠しした上で、3メートルの鋼板設置を始めた。
東京都の第二建設事務所(明治通りなどを管轄)も遠巻きに成り行きを見ていた。また、渋谷一丁目地区共同開発事業の地元固めを行い、野宿者に対して一貫して排除姿勢をあらわにしてきた、伊藤毅区議(渋谷を笑顔にする会)も撮影のためにやってきた。伊藤議員に対しては、強く指弾した。

一方、14日10時半ころ、神宮通公園に米山まちづくり参事や井戸田公園課長がやってきて、荷物を移動してくださいと連呼。撤去の警告書を各テントなどに貼った。

そして16時、井戸田課長が数名の渋谷区職員に守られながら、神宮通公園北側に登場。荷物の撤去についてアナウンスをメガホンで行ってきた。「この公園は利用停止になりました。荷物のご移動をお願いいたします。速やかに退去をお願いいたします」。



私たちが井戸田らに近づいた隙に、テント・荷物の前に大量の警備員が人垣を作り、土木部職員らが次つぎとテント・荷物をトラックに積み込み始めた。職員・警備員の数、およそ100名。山中危機管理対策部長が道路、米山まちづくり参事が公園内の指揮。
中央が米山まちづくり推進部参司
公園内にいた、テント住人の多く、ねる会議メンバーは、警備員に取り囲まれて動きが取れない。公園外にいた、荷物の所有者は公園に入ることができない。

美竹公園仮囲いのための補正予算(警備員)を神宮通公園の排除に流用したもので、議会において全く説明のない不当な運用だ。
「荷物は所有者不明のため保管する」と張り紙をしていたが、本人が自分のものだと説明したにも関わらず、撤去する無法さであった。
山中や一部の警備員は暴力を行使し、テント住人、支援者を突き飛ばしたり、蹴りを入れたり。転ばされてケガをする者、首を絞められる者、カメラを壊された人もいた。

「かってに荷物を持って行くな」「恥を知れ」「渋谷区の人殺し」「長谷部健、許さない」などの悲痛な抗議の声の中、粛粛(しゅくしゅく)と、前夜つくったばかりの大切なテント・小屋を本人たちの面前でトラックにゴミのように積み込む職員。
人間性を喪失させなければ、とても行えないはずだ。人の尊厳をゲームのように弄ぶつもりか。

井戸田公園課長は、「これまで放火や騒音などの被害が頻発してきました。周辺地域の安全確保のために夜間閉鎖などを実施してきたところでございます。そうした状況の中で新たにたくさん荷物が置かれてしまっている状況ですと、被害の拡大を招いてしまう怖れがあります。周辺地域のためにも安全確保をする必要があります」とメガホンでアナウンス。
放火したのは地域住民の一人(オリンピック関係者とともにスボーツNPOの理事をしていた会社役員)であり、被害を受けたのは美竹公園や神宮通公園(南側)にいた野宿者だ(リンク記事)。
地域住民の中にも応援にかけつけてくれる方はたくさんいるし、渋谷区の所業について批判的な方もいるはずだ。
野宿者の安全については一顧だにせず、被害者に暴力を加える倒錯を平然と述べる渋谷区の末期的な姿には呆れるばかりだ。

井戸田はすべての荷物を撤去し終えてから、明日以降に荷物を返却すると渋谷区の倉庫(大山倉庫、神宮通公園から約4キロ)を指定してきた。

12月14日は、今年一番の冷え込みだった。
野宿者の、テント・仕事道具・食料・薬・財布をすべてを渋谷区は奪った。
お得意の「福祉的アプローチ」すら放棄した渋谷区は、一体どのように夜を越せというつもりだったのか? 
わたしたちは、ダンボールで簡易な寝床をつくって、毛布にくるまり、寒さと不安と悔しさの中で横になった。

わたしたちは、長谷部区政の暴力に負けるつもりはない。
絶対に、この日のことは忘れない。




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