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2017年10月1日日曜日

野宿者排除を狙う コミュニティサイクルのポート設置計画

  3階建てショッピングモールの屋上に公園を配置し、17階(予定)のホテル建設も行うという新宮下公園事業。これでは、もはや公園ではないという反対の意見を押し切って、渋谷区と三井不動産は、今年の3月27日に何の事前告知もなく宮下公園を封鎖しました。それまで宮下公園は夜、野宿者たちがかろうじて寝られる場所でした。宮下公園から閉め出された野宿者たちは、再開発工事が繰り広げられる街の中で、どうにか場所を作って寝ています。しかし、またもや渋谷区は野宿者たちが移動した公園で新たな工事計画による排除を企てています。

 9月13日、移動の警告の貼紙が!?  その前日に土木清掃部管理課の山中課長が野宿する人の所へ来て、自転車おく場所にしたいので移動してくれませんかね、とこっそりと追い出しをしかけてきました。さらに、9月20日には撤去の警告書の貼紙が!?


  すぐに、野宿の人たちを含む<ねる会議>で、土木清掃部管理課へ向かいました。山中課長が不在だったため、担当職員に「ここに自転車置くって、どういうこと? 」ときいてみました。オリンピック・パラリンピックに向けたコミュニティサイクルとして、レンタル電動自転車を10月1日に渋谷区が160台用意するという。また、区内各所にポート(専用駐輪場)を設置し、<ドコモ バイクシェア>が運営する計画らしい。ポートはこれから増やしていくとの話。今回の公園についてはポート設置を正式には聞いていないとのこと。なぬなぬ? 何だか、おかしい。。。とその時、山中課長が窓口に戻ってきました。
野宿者の荷物撤去や野宿者排除を手がけてきた山中課長。公園でも道路に沿った場所も、駐輪場のわきも空いているのに、野宿者の小屋のある奥まった場所にどうしてポートを作るのか? しかも、話が具体化していないのに、なぜ移動の警告をするのか?
私たちの質問に対して、山中課長は「わたしはここにポートを作りたいんです!」の一点張り。明確な理由を述べることもしませんでした。野宿している方は、移動できません、ときっぱり伝えました。




山中課長は、<緑と水・公園課>にポート設置の提案をしたというので、緑と水・公園課の吉武課長にも話を聞きました。
吉武課長は、ポートのための提案は聞いているが、野宿の人たちがいるかぎり占用許可は出せない、10月1日にコミュニティサイクル事業が始まるので9月29日期限で移動の警告書を出した、とのこと。
二回目の警告書は額付きの上に、文言が「撤去」になっていました。また追い出すのか! と追求すると,「撤去は間違いでした」と吉武課長。「移動」の警告をしたつもりだったらしい。。。警告書を掲示しておくことは襲撃を助長することになる、すぐに取り外して! と要望しました。宮下公園から追い出し、ここで寝ざるをえない状態にしたのは渋谷区です、移動できません、と改めて伝えました。


額付きの撤去警告書は公園課職員によって、すぐに取り外されました。

野宿者の寝場所を狙ったとしか思えない今回のコミュニティサイクルのポート設置計画。コミュニティサイクルは、野宿者に対して数々の辛辣なコメントをしてきた伊藤たけし議員(シブヤを笑顔にする会)が推進しています。2006年宮下公園のフットサルコート設置について、伊藤たけし議員は「ホームレス対策」と公言していました。渋谷区としても大失敗であった「宮下NIKEパーク」計画は、当時の長谷部健議員と伊藤たけし議員が中心になって進めました。また、伊藤議員は五輪・パラリンピック対策特別委員会の委員長でもあります。宮下公園につづけて、オリンピック関連事業で野宿者を追い出すつもりなのでしょうか?

野宿者排除につながるポート設置計画は、すぐに取り下げるよう強く要望します。



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