年の瀬も押し迫った12月27日、私たちは渋谷区庁舎前に集まった。美竹公園からの仮囲いと行政代執行による強制排除、そして避難先の神宮通公園での12月14日の荷物強奪について渋谷区に抗議の意思表示をするためだ。
30人程が手に手に「渋谷区の野宿者襲撃を許さない」「人権を無視するな」など色とりどりのプラカードを掲げた。「渋谷区は、企業を中心とした公共の公園と言えないような公園づくりを、宮下公園に続いて美竹公園でも行おうとしている」「12月14日、渋谷区は何の法的手続きも取らずすべてを持ち去っていった」「野宿者を人間として見ていない」「こんなことをしておいて何がダイバーシティだ」とマイクの声も響き渡った。区庁舎前を行く区民や区職員らにビラを配ろうとすると警備員が執拗に妨害してきたが、人々の関心は思いのほか高く、たくさんの人がビラを受け取っていった。
区庁舎前での情宣のあと、区長宛の要望書を手渡すため9階総務課フロアへ。
要望書は神宮通公園テント居住者とねる会議によるもので、①(12月14日の荷物強奪について)責任の所在を明らかにし謝罪すること、②二度と荷物の撤去を行わないこと、③神宮通公園の不当な利用禁止と夜間施錠をただちに取りやめることを求めている。
渋谷区庁舎9階フロアは来庁者と執務スペースの間が自動ドアで固く閉ざされている。そこで「長谷部区長出てこい!」「野宿者排除を繰り返すな!」と声を挙げたのち、やってきた総務部石井道久参事に要望書を手交した。
公園課と区長のみとする、合理的理由を説明できなかった石井参事に、区長、副区長、および、土木部・まちづくり推進部・
私たちは、渋谷区による野宿者排除、野宿者襲撃を決して許さない。12月14日に行われた神宮通公園での荷物強奪について、二度と同じことを繰り返させないためにも、これからもきっちりと追及していく。
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2022年12月27日
要望書
長谷部健 渋谷区長殿
わたしたちは、12月13日以降、神宮通公園においてテントなどで暮らす者(神宮通公園テント居住者)および、その者たちを含む、野宿当事者団体<ねる会議>です。
以下、要望します。
1、12月14日夕刻、渋谷区職員は、神宮通公園テント居住者のすべての荷物(テント、財布、服薬中の薬、仕事道具など)を法的根拠すらなく暴力的に撤去しました。甚だしい人権侵害であり、野宿者差別、人命軽視であると感じています。渋谷区の首長として、責任の所在を明確にするとともに、わたしたちに対し真摯に謝罪することを求めます
2、神宮通公園テント居住者に対して、2度と荷物の撤去を行わないでください
3、神宮通公園北側の不当な利用禁止をただちに解除し、神宮通公園の夜間施錠を取りやめてください
神宮通公園テント居住者、ねる会議
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