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2022年10月28日金曜日

渋谷区の美竹公園などの封鎖に関する公報を批判する

渋谷区は、10月25日早朝、大量な職員・警備員を動員し、美竹公園と旧第二美竹分庁舎を封鎖しました。同日、渋谷区は「旧第二美竹分庁舎の閉鎖および美竹公園利用禁止に伴う仮囲いの設置について」との文書をホームページ上に発表しました。

https://www.city.shibuya.tokyo.jp/kankyo/machi/shibuya_eki/stepuppj_syosai.html

渋谷区公報に則るかたちで、マスメディア・SNSなどにより間違った情報が拡散しています。

●封鎖時の美竹公園の野宿者数および福祉利用者について

美竹公園が封鎖された25日前夜に、公園内でテントで就寝していた方は6名です。
6名中2名は、封鎖前(午前5時すぎ)に仕事へ出かけました。
公園にいた4名のうち2名は、公園封鎖で福祉施策の利用を強要されました。
25日前夜就寝していた6名のうち4名は現在も公園内で生活しています。
なお、荷物を置かれていた方、ベンチ他でたまに寝ていた方も美竹公園にはいらっしゃいました。

広報文言を引用(小見出しの下線部分)の上、順次、批判します。

本工事の着手に先立ち、準備作業・準備工事を実施する必要

井戸田公園課課長は、10月26日の私たちとの話し合いの中ではじめて、準備工事について言及しました。しかし、工事内容について「公園施設の一部の撤去」と言うばかりで、具体的なことは何も答えることが出来ませんでした。期間も開始時期も未定。
近隣への説明(会)もなされず、開発企業(ヒューリック、清水建設)との定期借地権契約(来年度予定)もされていない現在、準備作業や準備工事を公園を閉鎖して行う必要は全くありません。

本日、公園にいらっしゃった4名の方

繰り返しになりますが、24日から25日にかけて、美竹公園のテントに就寝していた野宿者は6名です。渋谷区職員が公園閉鎖作業を始めた6時半の前に、2名は仕事に出かけました。
その2名は、同日夕方、公園前に戻ってきましたが、封鎖された様子を見て呆然としていました。
渋谷区側は公園内の野宿者は4名以上いると認識していたはずですが、6時半の時点で不在だった野宿者のことは何ら記載していません。

丁寧にお声かけをさせていただきました

6時半の時点で就寝していた4名の方が目を覚ますと、すでに封鎖作業が始まっていました。公園が封鎖されトイレがフェンスで囲まれて利用できなくなっていく状態について、説明を求め続けた方は黙殺されました。一部の人は、所有物と不要物のリストへの記入を一方的に求められました。当然ながら、4人とも「丁寧にお声かけをされ」たと感じていません。恐怖を感じた、人間扱いされていないと思った、と言っています。

6時半ころの封鎖作業の動画 https://www.youtube.com/watch?v=iMapduIES8Q

3名のかたには、福祉事務所を通してシェルター(区が借り上げている民間アパート)をご案内

福祉事務所職員が美竹公園に来たのが7時半ころ。公園が封鎖された状況下のことです。福祉施策(ハウジングファースト事業など)を利用したのは2名。1名は相談しただけで戻ってきました。
開発を進めるために公園を封鎖し、恐怖を与えながら福祉施策の利用を勧めるのは、本人の意思を踏みにじっており、福祉の理念を冒涜するものであると言わざるをえません。

公園にいるお一人にもお声かけをさせていただいて

その方は、信頼できる支援者の同席のもとの話し合いを求めていましたが、渋谷区職員に無視され続けました。

ご本人に外に出ていけることを丁寧にお話し

外に出ていけるが、中には戻れないと渋谷区は、その方に言っていました。

周辺のトイレをご利用いただくことも可能です

周辺のトイレとは美竹公園の外にあるトイレのことであり、トイレを利用したら中には戻れないと渋谷区は、その方に言っていました。

複数の路上生活関係者が警備の制止を振り切り閉鎖した公園内に侵入

公園内に残っていた方は、支援者の同席を求めており、孤立させられていました。トイレにも行けない状況が長時間続く中で、食べ物の受渡も警備員などに妨害されていました。また、公園内に荷物がある団体や個人も渋谷区は入れようとしませんでした。これ以上、このままの状況が続くのは危険であり、事前通告なしの公園の利用禁止は不当であるため、支援者などが公園内に入ることにしました。
複数の渋谷区職員がいましたが、責任者はいない、と言うばかりでした。
夜10時半になって、ようやく井戸田公園課長が姿を表し、支援者など同席のもとでの話し合いがどうにか行われ、夜12時頃に公園の一部出入り口の開放、トイレなどの復旧がなされました。

なお、(旧)第二美竹分庁舎の閉鎖にあたっても様々な問題があります。追って、公開したいと思います。

美竹公園の一方的な封鎖による野宿者追い出し、および、渋谷区による印象操作に満ちた公報を到底許すことが出来ません。

ねる会議 2022年10月28日





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