昨年11月16日、東京(渋谷区)のバス停で野宿していた高齢の女性が、近所に住む男性に殺されました。
私たちは、被害者を哀悼するとともに、事件に表された野宿者に対する差別と排除には、野宿者に対して敵対的な施策を行ってきた渋谷区政にも責任があると考え、区長に対して反省と改善を求めてきました(https://noratokyo.exblog.jp/28375266/)。
殺害事件から1年がたちました。五輪の喧噪の中で、事件は巷間から忘れられたかに思えました。バス停の献花も見かけなくなっていました。
私たちは、 ジェンダーをめぐる社会の課題に取り組む諸団体とともに、11月21日新宿にて、1周忌を悼んでスタンディングイベントを行いました。(https://noratokyo.exblog.jp/28964918/)
小雨降る中、70名もの人たちがキャンドルの灯りやメッセージボードを手にアルタ前の小広場に集いました。決して事件は忘れられてはいない。それぞれの心の中で、被害にあわれた女性野宿者との対話は続いている。各団体からのアピールや飛び込みでの切実な声は、それを強く確信させるものでした。
ねる会議としては、以下のようにアピールをしました。
---多様性とか包摂などの言葉は行政や企業によって、いいように使い回され曖昧なものになっている、私たちが求めているのは、街にいる権利・路上で暮らす権利・公園にテントを張る権利である、そのようなものが前提としてあれば、彼女は殺されなかったはずだ、、、
スタンディングの中で教えられ、改めてバス停を訪れてみると、1周忌を機に置かれた花がたくさんありました。
彼女の死は、社会や暴力への憤り、彼女の生き方への共感、自らの力不足の内省など様々な気持ちをもたらし続けています。
私たちは彼女の死を忘れません。
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