2017年4月19日水曜日

4月6日渋谷区都市計画審議会(都計審)レポート



4月6日13時から渋谷区商工会館で開かれた都計審。前回の2月17日都計審では継続審議という一定の良識を示しました。審議会を否定するような3月27日の公園閉鎖強行を踏まえて、自身の存在意義をかけた毅然とした答申を行うことが期待されていました。

私たちは商工会館入り口付近で抗議声明を開会前に配布し、マイクアピールを行いました。チラシは多くの人が受け取ってくれました。大会議室のある2階に上がってみると、渋谷区は番号をふったイスに希望者を座らせて、傍聴券の融通を取り締まる警戒ぶり。傍聴希望者は51名。一方で傍聴枠は前回と同じ15名。前回は約40名が傍聴を希望し、半数以上が入室できませんでした。全員傍聴できるようにすること、それだけの席を準備できない場合インターネットなどで同時中継すること、などを求める区民からの要望が出されていました。突然の公園封鎖、野宿者追い出し直後であり、都計審に対して社会的な注目が高まっているのは予想できたはずです。抽選後、全員いれるようにとの抗議の声が当落問わず湧き上がり会場前は騒然となりました。300名の会場には余裕があり、そもそも抽選をする理由がありません。公開性や社会的要求よりも過剰な管理的姿勢で反対の声を未然に抑圧しようという審議会の姿勢は、今回の公園封鎖と相似しており、開会前から答申内容に期待が持てないことを示しているようでした。渋谷区職員が、会長が次回から検討するが今回は15名、と告げると、会長が決定できるなら今すぐ枠をひろげろ、立ち見でもかまわない、会長が出てきて説明しろ、など怒りの声がうずまきました。会長は出てくることもなく、審議会が開催できないから傍聴人は会場に入ってください、入らない人は放棄したとみなします、と職員が恫喝。ドアは開けとけ、とがんばる方もいましたが、渋谷区の強圧的なやり方の中で審議会は15分以上遅れて始まりました。

始まりましたが、傍聴人に対する資料は3人に1つ、持ち帰りや撮影を禁止と傍聴人の便宜や情報公開への配慮のなさは変わりません。冒頭で、前回審議会意見に対する公園課の説明がなされました。階段の途中に踊り場的空間を設けることで高さを感じさせない、などの説得力にかける提案でした。あとは、駐車場の出入り口は美竹通りに集中させるという話くらいが目新しいことでした。

質疑になると、治田議員(民進)が都市計画決定前に公園封鎖をしたことを批判しながら、警備員契約から封鎖計画について追及しました。

治田議員が「宮下公園供用停止はいつ決まったのか」と聞くと公園課・吉武課長「3月27日に決定」。治田議員が「準備を始めたのはいつか?」と聞いても吉武課長は「3月27日に決定」。いつ警備会社と契約しいつ封鎖を決めたのか?と聞くと吉武課長は「ホームレスの方が25人いたが27日にハウジングファーストで入居済み。しかし支援団体が妨害するので27日に決定し作業を行った」とはぐらかしました。治田議員がたまりかねて「質問したことに答えてほしい。準備はいつ決めたのか?」と聞くと吉武課長は「準備が整ったので供用停止。準備作業は、この都市計画とは関係なく行なったもの」。治田議員が「関係なくはないでしょう。都市計画決定がされないと工事がすすめられない」と当然の指摘をして「警備員の契約はいつ?」と詰めると、形勢不利と見たのか丸山議員(自民)が露骨に介入。「準備作業は必要だった、宮下公園の使われ方は異常だった。不法に占拠されている公園があった」等と言い出し、傍聴席から批判に対しては「傍聴人は黙れ!!」とシャウト。一体、何様のつもりでしょうか。しかも、会長は丸山発言をたしなめるでもなく「傍聴人の方お静かにお願いします」。丸山議員は「傍聴人と議論するつもりはない」と発言を撤回するそぶりもありません。渋谷議会のひどさは仄聞しますが、こういう御仁が大きな顔しているのでは改善する見込みはないでしょう。さらに、丸山議員は「これは準備行為で、三井と基本協定を結んでいるのだから区があずかり知らない話。ガードマンは区が直接雇ったわけではないでしょ」とトンチンカンな助け舟を渋谷区に出しました。区が発注したに決まっているだろうが、と傍聴席からは失笑。そんな泥舟に添乗した形の土木清掃部部長はさすがに困惑気味に「準備行為自体は私たちと三井の話し合い」と丸山船長をフォローしましたが、「警備員の契約については1227日か28日」と言わざるをえなくなりました。切れ者で知られる土木部長の周章ぶりは、後日の情報公開によれば警備員契約は1月19日で答弁が過ちだったことからも伺われます。

治田議員の追及は丸山議員の妨害に負けずに続きました。治田議員「議会にも報告もない、突然供用停止。最終的に27日にくるという判断をしたのはいつ?」に対して、大沢部長「当日の朝」。治田議員が「警備員を呼んだのは当日の朝なのか」と問うと大沢部長は「公園閉鎖は27日、8時半過ぎに決めた」とまだ、ごまかしました。治田議員の「区長が閉鎖を決めてから警備会社に連絡したのか、警備員60名くらいいたと思うが?」に対して、大沢部長「当日は待機していた警備員に8時52分ころ出動の指示をした」。治田議員、「待機をさせたのはいつなのですか。供用停止を決定したのがいつなのかはっきりさせてください」と問うと大沢部長「誤解があるようですが、準備はいろいろやっていたが、すべての準備はそのとおりにやるのか決めずにおりまして、当日の朝、決定した」と答えました。結局、公園封鎖計画について明らかにされたことはこれだけでした。治田議員は「手続き上、順序として都市計画が決まっていない時に公園・駐車場を供用停止したのは間違っていると思います」と意見しました。

治田議員の熱意ある追及によって少しだけ重い口を開きましたが、渋谷区の理事たち(役人たち)は、秘密裏に進めた公園封鎖の不当性が露呈することを異様に怖れているようです。なお、ここでの渋谷区発言に関連することですが、警備員業務委託契約書などの資料から分かることについては、別エントリーにて論じます。

今回の審議会において意味があったのは、あとは牛尾議員(共産)の質問だけでした。

牛尾議員の質問は、通常家屋にすれば5階にもあたる17メートルという公園の高さの見直しを迫るとともに、公園地盤面の開口部(階段の接地、吹き抜け等)が都市計画上の公園面積に含まれるのか、含まれるならば都市計画上問題ではないか、という鋭い着眼でした。公園課は階段部分について公園ではないことを認めながらも、開口部については「フラットなものとして考える。吹き抜けとされる部分も公園面積に入れられる」と回答しました。

また、牛尾議員の質問の中で、三井不動産の当初提案は公園がもっと高く作られる(つまり、商業施設が高い)ものだったことが言及されていました。三井不動産が金儲けしか考えていないことを改めて印象づけられたエピソードでした。牛尾議員も「私は明確に反対している」と発言を締めくくりました。後の発言者は、オーロラビジョンを作って欲しいとか、思想のある公園だとか、自らの審議員としての矜持を欠落した微温的なことを形式的に言うだけで、審議会の存在の疑義を深めるばかりでした。

そして、古株である染谷議員(自民)の「ややこしいことを言っているけど、目黒の天空公園に行ったらびっくりする。まぁ、いろんなこと聞いてあげて、いいアイデアがでたら取り上げるということにしてくださいよ。要望します」という無内容の発言が合図であるかのように、会長が唐突にまとめに入りました。

「たくさんの意見ありがとうござました。どちらかといえば事業内容についての意見が多かったようでありますけど、議題の都市計画につきましては、一部反対意見もありましたが、その他特段の異論がないようですので、議題次第については案文のとおり承認しますということで答申といたします」

明確に反対している審議員はいましたが、明確に賛成すると発言した人はいなかったにもかかわらず、採決もなく会長の一任でした。結論ありきがミエミエの議事進行。いわゆる賛成派に緊張感が欠如していたのは、そのためだったのではないでしょうか。傍聴席からは、非難の声が巻き起こったのは言うまでもありません。公園のことを真剣に考えているのが、傍聴できないことに怒りをぶつけていた傍聴人たちの方であるのは明らかでしょう。

公園を人々の手に取り戻そう!

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