2015年12月1日火曜日

新宮下公園の問題1  <新宮下公園>は立体都市公園制度を悪用している

<新宮下公園>は都市公園法上の立体都市公園制度の利用を予定しているが、制度の趣旨を明らかに曲解している。
今年3月に廃案になった三井不動産による17階ホテル提案にも、それは表れていた。立体都市公園制度の趣旨は「都市公園の下部空間に都市公園法の制限が及ばないことを可能にし、当該空間の利用の柔軟化を図る」(都市公園運用指針 国交省 以下「」内は同指針)である。しかし、この三井案は都市公園法の制限を公園の上部にも及ばなくさせてホテルを建設しようとする違法の可能性が高いものだった。
今回11月に提出された案では、渋谷区は公園を一部廃止(用途変更)することでホテル敷地を確保しようとしている。行政が一企業(三井不動産)のホテルをつくるためにここまで強引なことをするのも異様である。
さらに、たとえホテルを公園敷地から外しても、3階立ての商業施設の上に公園を作ること自体が立体都市公園制度の趣旨に反している。
なぜなら、この制度は「都市部において都市公園の用地取得に膨大な事業費を要することから、他の施設との立体的利用により都市公園を整備することが効率的な場合」に適用されることが望ましい、とされているからである。
つまり、公園を新設する際の苦肉の策として基本的に案出されたものである。
既存の都市公園に適用することも可能であるとしているが「都市公園の機能・効用が低下するような場合には、立体都市公園制度を適用することは望ましくない」と厳しく制限している。また、「既存の都市公園に立体都市公園制度を適用するのは、原則として既存都市公園の地下を利用しようとする場合になるもの」と示している。公園が建物の上になれば当然利用しにくくなるわけで、既存公園を立体公園にした例は今までに知られていない(注)。
立体都市公園は、都市の中に公園(オープンスペース)を増やす制度であって、公園敷地を利用して商業空間を作るためのものではない。
渋谷区と三井不動産の計画案は、同制度の逆用であり悪用である。

注 既存公園での立体都市公園制度の利用ー国交省に問い合わせたところ、愛知県刈谷市にある野田公園で1例あるとのことでした。
ただし、野田公園の場合は浸水対策の貯水施設を地下につくる際に、都市公園法上2ha未満の公園(野田公園1.5ha)には同施設は出来ないという制限があり、公園地下を公園から外すために立体都市公園制度を利用しているものです。

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