ねる会議は、近年、年末年始に行われる渋谷越年越冬闘争(以下、渋谷越年)に参加してきました。渋谷越年は、寒い時期に困窮(こんきゅう)する人たちと共に生き延びていくための共同炊事や寝場所作りなどを、<のじれん><ねる会議><有志>による渋谷越年越冬闘争実行員会(以下、越冬実)として取り組んできました。ねる会議は、主に寝場所作りを担っていました。
今月22日、近年の越年でセクハラが起こっていたこと、それらに対応が行われていないことについて、被害を受けた方々のお話を聞いている方から越冬実のメーリングリスト(以下:越冬ML)に訴えがありました。被害の訴えは、昨年の越年中にも、<のじれん>のメーリングリストで共有されたようですが、越冬実に共有されず対応も行われませんでした。
越年で起こったこれらの出来事が長期間放置されてしまったことを、越冬実に参加していた<ねる会議>として被害を受けた方に深くお詫び申し上げます。
ねる会議は、今年度の越冬実で誰もが安心できる取り組みを行う事は難しいと判断したために、越冬実に参加しないことにしました。
●ねる会議が越冬実に参加しない理由
1)セクハラ被害について勇気を出して告発して下さった方がいたにも関わらず、<のじれん>で対応が行われてこなかったこと。越冬実の寄り合いや越冬実MLにおいても、被害を否定するような発言や告発した人へ批判を向けて口を封じるような発言がなされたこと。それらに対して、<のじれん>からの見解が出されていないこと。
2)野宿者が中心となって、ひとりひとりの生活のための活動を行う<ねる会議>と、支援者が中心となって百数食の炊事と配食を行う野宿者支援団体では、場の作り方や優先順位の違いなどがあること。また、越年実の寄り合いで、どのような場づくりを行うか、改善の糸口がさぐれないままであること。
3)<のじれん>の共同炊事において、セクハラなどが起こった際に「誰も排除しない」というポリシーを理由に適切な対応がなされないことが繰り返されていること。また様々な人が多く参加していても、男性中心の支援体制および組織のあり方が性差別への対応を困難にしていること。
近年の越年では、共同炊事と寝場所づくりを別々に取り組んでおり、越冬実全体の寄り合いで問題が共有するような信頼関係が不足していました。
今年度の越冬実に対して、ねる会議メンバーより、共に取り組む姿勢を求めたこともありました。しかし、そのための課題があまりに多いことが明らかになってきました。
そのため、ねる会議として、規模を縮小して、今年度は<安心していられる場をめざす 年越しねる会議特別版>を行うことにしました。
私たち、ねる会議は野宿者が中心になり活動する団体であり、「野宿の仲間のため」という口実を使ってパワハラやセクハラが軽視されること、また被害にあった人が去っていくような、あるいは我慢するような取り組みを望んでいません。
ねる会議は大規模な共同炊事を行う力はありませんが、野宿者と支援に関わる人が安心していられる場作りに取り組んでいきたいと考えています。
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