2023年1月10日火曜日

渋谷区HPへのサイバー攻撃についての渋谷区見解やメディア報道について

1月3日以降の「アノニマス」を名乗る者による、渋谷区の野宿者排除に対する抗議を理由とするサイバー攻撃は、私たちにとって新年そうそうの驚きであった。

また、美竹公園・神宮通公園における渋谷区による野宿者追い出しに関して、「アノニマス」のツイートは、事態をよく把握したものだった。
一方、渋谷区のコメントや渋谷区による情報を垂れ流すメディアにはうんざりさせられた。
渋谷区のメディア向けリリース(1月4日)には、以下の文言があるようだ。

「路上生活者に対して、他自治体よりも手厚いサービスを行っています。また、シェルターは公園ではなく、個別のアパートを用意していることを改めてお伝えいたします」

渋谷区は何を根拠に他自治体よりサービスが手厚いと断言するのか
長年に渡り、野宿者であり、または野宿者とともにある私たちは、同胞たちから、特にそのような声を聞いてはいない。
そもそもサービスが手厚いか否かを問われているわけではないはずだ。

渋谷区の問題は、他自治体より手厳しい排除を行っていることだ。

公園には、シェルターとして長い歴史がある。そして、セーフティネットとしての機能がこれまでも、現在も備わっている。多くの公園が震災時の避難場所として指定されていることからも、それは明らかである。

個別のアパートを用意している、というが、渋谷区のハウジングファースト事業は6部屋しかない。
原則3ヶ月、最大6ヶ月である。生活困窮者自立支援法の一時生活支援事業に基づいており、食事については缶詰や穀物の現物支給であり、生活保護と異なり現金の支給はない。アパートといっても、友人を呼ぶことも、電話番号を教えることも禁じられている。門限もなく個室であるのは利点だが、見えざる施設というべきものだ。
また、渋谷区のハウジングファースト事業は、開発地域にあるテント・小屋の野宿者を主な対象としており、その他のケースでは利用を断られることがほとんどだ。公共地の開発を推進するために、野宿者を追い出し、それを正当化するための事業と言わざるをえない。

本件に関して、テレビ・新聞などの大手メディアは一斉に報道した。
しかし、渋谷区のリリース(福祉の問題に論点をずらし、福祉の実態にも適合しないもの)をそのままに報じた。
そして、美竹公園には触れているものの、12月14日における神宮通公園からの排除についての言及はほとんどなかった。
渋谷区の酷さについては、10月25日美竹公園閉鎖や12月14日神宮通公園排除などに、より明瞭に現れている。
もちろん、7900万円もの税金を投入した美竹公園の仮囲いや、行政代執行は、排除のための暴力的な手段であったが、私たちが、それらの危険を避けるために「避難」した神宮通公園(北側)まで渋谷区が法的手段すらとらずに即日に強制排除したのは、異様としか言いようがない冷酷さ、人権軽視であった。
私たちは、メディアに対して、渋谷区の見解を鵜呑みせず、経緯を把握し、問題について正確な報道をするように求める。

私たちは、渋谷区に、改めて求める。
2度と、野宿者の荷物の排除、および野宿者排除をするな。

1 件のコメント:

  1.  素直に言う事を聞いて出て行かないから我々の税金を7900万円も使う事になったわけで、出て行かずに抗議活動を行い居座った「廃棄雑誌売りの胴元」や「プロ市民連中」に怒りこそあれ同情する気を持つ一般市民は居ないと思います。
     ちょっと話を置き換えると、犯罪者が「俺達を捕まえる為に警察の予算を上げるなんてケシカラン」と言っている様なものですね。

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